9月8日(金)夜なべも5日目となりました
こんばんは。今回は望月がお伝えします。
本日も集会所では作業が進められ、梅鉢作り、真紅作り、そして小冠の修復が行われていました。
私たち受講生も集会所についてすぐに、千日紅の糸通しをする作業に取り掛かります。当初は一本を作るのに40分ほどかかっていましたが、30分ほどでそれなりの長さにできるようになってきました。
この通り、千日紅もかなり減ってきています。
こちらでは引き続き、千日紅の張り付けが進められていました。
こちらは最後まで巻き終わった真紅になります。この写真には写っていませんが、「天満宮」の文字がある部分には千日紅が貼り付けられていないため、この真紅はまだ完成状態ではありません。かなり目を惹く鮮やかな色をしているため、白い千日紅で作られる「天満宮」の文字も綺麗に映えるのだろうと思います。完成が楽しみです。
糸通しが一段楽した後は、集会所奥で進められる小冠の修復を拝見しました。
こちらが先日の小冠でしたが、
本日はこのように、古い麦藁が剥がされた状態から修復が行われていました。麦藁を1つずつ沿わせてサイズを測り、切って、糊で貼り付けていきます。
このように修復されました。
小冠の他には、瓔珞の傘、鳥居も拝見しました。
こちらが子ども神輿用の瓔珞の傘です。白・黒・茶の三色に分かれています。こちらももちろん食べ物由来の材料からできており、
黒は九条ねぎの種、
白は白ごま、
茶色は水菜の種だそうです。
九条ねぎや水菜の種は日頃の生活ではなかなか目にする機会がないため、珍しく感じます。
またこちらの傘の白・青・ピンクの部分は、染めた燈芯を会員の方が和紙に張ったものだそうで、「大切に使ってください」とのメモ書きが残されていました。
こちらも瓔珞に使われる飾りです。
左から、梅、松、竹と藤、桐、菊の麦藁細工が張られています。これは麦藁の装飾と質感がとても美しく、かなり近くで見なければ金属性のものと見紛うほどです。
こちらは鳥居です。
間近で見てみると…
こちらの黒い部分、なんと寿司海苔でできています。寿司海苔を糊で張っているそうです。お祭り前に張り替えられますので、残念ながら今は海苔の香りがしませんでした。
柱に施されているのは龍の細工です。こちらももちろん麦藁でできた紙を彫ったもので、そのために遠くから見えると金箔細工のような艶めきがあります。窺ったところでは、この龍にはまつ毛があるそうですが、今はついていませんでした。
このように貼り付ける前の麦藁細工がこちらです。
艶やかな質感が伝わるでしょうか。大きさはおおよそ新聞紙半分よりも一回り小さい程度。材料も少なく手間がかかるため、とても貴重です。
お神輿上部に掲げる額も拝見しました。
こちらも、もちろん麦藁細工です。一見すると金色に見えないでしょうか?
麦藁細工のポテンシャルに唸った、涼しい夜なべの5日目でした。今回も貴重なものを見せていただけたことに、会員の方々へ感謝を申し上げます。ありがとうございます。
明日も夜なべは続きます。では。