9月13日(水) 夜なべ作業8日目/人形細工取材2

こんにちは!本日は藤田がお伝えします。


夜なべ作業も早いもので残り3日となってきました。


集会所の外で行われていた縄をしごく作業や、真紅作りも完成し、
皆さんで稲穂を整える作業に取り掛かります。



先日もお伝えしましたが、梅鉢に使用する稲穂は、梅鉢一つにつき30本の束が二つ
必要です。そのためには保存会の皆さんで膨大な量の整えられた稲穂を用意しなければなりません。


いつもはそれぞれ作業を分担して行っていましたが、本日はほとんど全員で稲穂整理作業に取り掛かったので、いつもより集会所が狭く感じられました。



稲穂は、このようにしっかりと稲が実っていないものもあります。
お祭はおめでたい行事なので、このような実っていないものや、黒くなってしまっている稲穂は使用するのを避けます。
稲穂から葉をとる時にこのようなことにも注意しながら行う必要がありますね。



また、稲穂は水分を多く含んでしまうと黄色くなってしまいます。
ところどころ変色してしまった稲穂が見られ、雨に当たってしまったせいだと入江さんがおっしゃっていました。





束にした稲穂は物干し竿に吊るしていくのですが、その数も増えると段々と重みで物干し竿がたるんでしまいます。


それを防ぐために真ん中にこのような木の棒を設置して支柱がわりにします。




一方、真紅作りは今日で完成したようです!
北野さんが四本目の真紅の文字の調節作業をされていたのでお手伝いさせていただきました!


不格好な部分の千日紅を摘出して別の千日紅をはめ込む作業はさながら医者が手術をするようだと北野さんがおっしゃっていて、その通りだと思いました。


白い千日紅も、少し黄ばんでしまっているものもあり、できるだけ白い千日紅を探してはめ込みます。
小さい千日紅などは、周りに埋もれてしまって見えにくくなってしまっているので取り除いて大きめの千日紅をはめ込みます。



天満宮」の「宮」の字は、下の四角の部分の中の千日紅を二段にすることによって
より文字が美しく見えるそうです。



完成しました!







集会所の壁には、たくさんの表彰状や写真が飾られています。
こちらは農業クラブとして団体で表彰されたものだそうです。

また、戦時中も北野天満宮例大祭に農作物を奉納したとして北野天満宮から表彰されたものも飾られており、古い歴史を感じました。




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今回は上田さんのお宅にて、人形細工の取材をさせていただきました!


上田さんは毎年お神輿に飾り付ける桂馬(けいま)と腰板(こしいた)作りを担当されている方で、今年で9年目になるそうです。



腰板は、全部で四面あり、正面が春で東から春夏秋冬をテーマに作られます。
上田さんは今年は冬の位置の腰板を担当されるそうで、冬らしいテーマの人形細工を作られていました。


しかし、ここではまだお見せしないでおきますね。
完成した腰板は、ぜひお神輿にてご覧ください!



上田さんの作品は古典調なのが特徴で、過去にはその年の大河ドラマ
昔話などをテーマにしたものを作られたそうです。
最近は古典調を基本にしつつも現代風のテーマも取り入れているそうです。



テーマを決めてから素材を集めるそうですが、テーマは比較的早く決定し、素材も何年も前に用意したものを使うこともあるそうです。
これ何かに使えるかも、と考えて大切に保管しておくと何年後かに作る人形細工に役立つかもしれないのですね。





上田さんのお宅の玄関は、今までに作られた桂馬や保存会に入会された当初からの梅鉢が大切に飾られており、博物館のようでした。


上田さんは、お祭が終わったあともこのように飾ったり、場合によっては一部改造したりして、作品の余韻を楽しまれるそうです。





上田さん、貴重なお話をありがとうございました!





長くなってしまいましたが、今日はこの辺で失礼します。