9/12(火)夜なべ作業7日目 / 人形細工取材1

こんにちは!

早いもので夜なべ作業が始まって7日目です。

本日の記事は酒井が担当させていただきます。

昨日のブログにも書かれていましたが、今日から梅鉢に使われる稲穂を整える作業の開始で

す!

私たちが会所に着いたときには、見たこともない量の稲穂が積み上げられて

いました。実は会所の外にも稲穂がずらっと並べられていています。

私たちは稲穂に実際触れることもはじめてに近かったので、まず福井さんから作業の仕方を教

えていただきました。

人によってやり方は多少異なるようですが、稲穂の節の手前のところをハサミで切ります。

その箇所を押さえつつ手前にひっぱると、飛び出している葉っぱがするすると抜けて、先端の

稲とつながっている一本だけが残ります。

ハサミで切るときに短く切りすぎてしまうと、後々の作業が難しくなるため加減が必要です。

整えた稲穂はある程度の束にして紐でくくります。そして、頭上にかけられている物干棹をはさむ

ようにして干しておきます。

先ほど短く切りすぎないよう注意するのは、この束ねて干しておくときに落ちないようにする

ためですね。またこのように干しておくのは、床に置いておいてネズミに食べられることを防

ぐためだそうです…!

この稲穂は後に柚子をくりぬいたものと組み合わされ、梅鉢のパーツとなります。

1つの梅鉢に対して、30本ずつ稲穂が束ねられたものが2つ吊り下げられるので、膨大の量の稲

穂が必要になることが分かります。

会所に吊り下げられていた完成形の梅鉢を見させていただくと、束となった稲穂がとてもふさ

ふさとしていました。

これまで、縄を藁から作りあげ梅鉢の形に仕上げ、稲穂を整える作業ま

で体験や取材をさせていただいていたので、今年の梅鉢はまだ完成段階ではありませんが感慨深く感じられま

した。

入江さんからは、稲の栽培についてお聞きしました。

ずいきみこしに使われるずいきや稲などは、すべて会員農家さんの田畑で栽培されています。

ずいき祭りの日程にあわせて、この時期に刈り取れる稲を育てなければならないため、

自然と栽培できるお米の種類も決まってきます。

また、その年の日照時間や気候の条件によって農作物の状態は変わってきてしまうので、

管理にはとても気を遣うそうです。

農家さんの数が減少している現代で、会員農家さんたちの存在が維持されおみこしの素材となっていることの

重要さを実感した瞬間でした。

明日からは引き続き稲を整える作業、真紅(しんく)づくり、梅鉢づくりが行われる予定で、

こどもみこしの真紅(しんく)づくりもそろそろ始まるそうなので、またブログで紹介させていただきます!

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今日は夜なべ作業の後、大田さんのお宅に伺って「桂馬(けいま)」づくりをみせていただいたので

その様子もレポートしようと思います。

今年のテーマをここで発表してしまうともったいないので、ヒントをここではいくつかお見せします!

まずはこちら!これは今年の人形細工の「尾」の部分です。蓮の花を乾燥させたものを半分に切ってあります。

次にこちら!鬼灯ですね。鬼灯と赤唐辛子の質感と色合いが、今年の人形細工の肝となっています。

そしてこちら!大田さんが今年の人形細工を作る際、イメージとして作った模型です。ここから

何ができあがるのかとても気になりますね。

人形細工の素材を集める中や、ふいの素材との出会いからイメージがわいて作品を作られることも多いそうで、

自然の産物をまじまじと見る機会の少ない私たちにとって、とても新鮮に感じられました。

大田さんの今年の作品は、ぜひおみこしを実際に見に行って確かめてみてください!

人形細工づくりについては、また機会があれば詳しくブログで紹介させていただきます。

長文を失礼いたしました。それでは今日はこのあたりで。