夜なべ作業9日目

みなさん初めまして。

挨拶が遅れてしまいましたが、今年の受講生の芦田です。よろしくお願いします。

 

今日は、前回と同様、稲穂の葉取り作業を行いました。

私にとっては初めての作業だったので、鵜殿さんやもう一人の受講生の泉さんに教わりながら作業を進めていきました。

葉をとってきれいに揃った稲穂は、このようにつるされています。

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父の実家が農家だということもあり、私の下の名前に”穂”という漢字が使われているので、稲穂がこのように綺麗に並んでいるのをみるとなんだかうれしい気分になります。

 

また、この稲穂を吊るしているところにもある工夫がされていました。

 

それは、、、

 

 

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ねずみが稲を食べに来ないように、ネズミ返しが至る所にほどこされていました!

 

前回、編んだ縄を梅の花の形にしていく作業を体験させていただきましたが、これからその縄にこの稲穂が付けられて「梅鉢」が完成していきます。今から楽しみです!

この夜なべ作業も、残り少なくなってしまいましたが、いつも丁寧に教えてくださる会員さんたちに感謝しながら、頑張っていこうと思います!

 

 

夜なべのあとに、人形細工の「桂馬(けいま)」と「腰板(こしいた)」を作っておられる上田さんのお宅にうかがいました。その様子について、三枝がお伝えします。

 

上田さんは、保存会の会員になられて20年。今年の2月に京都市から表彰されたそうです。人形細工も担当されるようになって10年ほどたつそうで、毎年5月の連休明けには早くも細工づくりにとりかかるそうです。

 

まずは人形細工がお神輿のどの部分につけられるものか、写真を使って丁寧に説明してくださいました。

 

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これは、昨年のお神輿の写真です。お神輿正面の上部の赤で囲んだ部分が「欄間(らんま)」で、鳥居の下にかかっている、ハート型の青で囲んだ部分が「桂馬」、そのすぐ下の赤で囲んだ部分が「腰板」です。

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これらの「欄間」・「桂馬」・「腰板」は、お神輿の四面すべてに飾られることになっており、担当する会員さんたちが、夜なべ作業とは別に、各自ご自宅で作ることになっています。

 

今年上田さんがどんな「桂馬」と「腰板」を作っておられるのか、その全貌はお祭り当日のお楽しみにとっておくとして、ここでは「腰板」について少しだけ紹介します。

 

「腰板」は四季をテーマに作ることになっているのですが、上田さんが今年担当されるのは「夏」がテーマの腰板です。その腰板には…

 

真鯉が泳いでいました…!からだ本体は、なんと棒麩からできているそう。うろこ部分にも、麩を粉にしたものや、胡麻が使われています。目は黒豆なのですが、黒豆の粒を丁寧に何度もはさみで切っては、目の形にぴったりかどうか思案し、選んでつけたそうです。ひげの部分は、春雨でできています。なんとも愛らしい、でもおいしそうにも見える真鯉でした。実物の真鯉がどんなふうに出来上がっているか、10月1日から始まるお祭をお楽しみに…!

 

 

腰板は、お神輿の下の方につけられ、飾りと飾りの間に位置するため、ともすれば目立たなくなってしまうのですが、その腰板ひとつ作るにも、白い紙にまず鯉をデッサンし、それぞれのパーツの材料を考え、試行錯誤しながら作っていく…。目立たないところにも、労力を惜しまず工夫をこらされる会員さんの姿勢に圧倒されました。