夜なべ2日目。

こんばんは、三枝です。今日も引き続き、夜なべ作業がありました。昨夜に比べ、やや蒸し暑い気候のなか、千日紅の糸通しや、梅鉢づくりの続きの作業が行われました。

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写真手前で、受講生2人がとりくんでいるのは、梅鉢の素材となる、縄の編みこみ作業です。

 

今年も前会長の鵜殿さんから、縄の編み方を教えていただきました。

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ご覧のように、鵜殿さんは、稲藁から器用にすばやく縄を編んでいっていますが、実際にやってみると、本当に難しい…。

 

まず最初に、藁7~8本を手にとり、別の藁1本で根元をくくって束ねます。…ここまではいいとして、束ねた根元を両足でおさえながら、2つに分け、両手でよじるようにすりあわせ、縄にしていきます。この両手のすりあわせ方が難しく、きれいならせん状の縄に編み上げていくには熟練の技を要します…。途中途中、藁を補充していき、2m近い長さになるまで編んでいきます。

 

最初は、おそるおそる編み始めた受講生も、鵜殿さんにアドバイスをいただきながらだんだん慣れてきて、少しずつ編めるように…。

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一方、千日紅の糸通しの作業も着々と進み、「真紅」の芯となる棒に千日紅を巻きつける作業が始まりました。その棒には、「天満宮」の文字が書かれており、この文字の部分を避けて赤い千日紅がまず巻きつけられ、そのあと、白い千日紅を文字にそって貼り付けていくことで、「天満宮」の文字を浮き上がらせた真紅の完成となります。その「天満宮」の文字も、棒を新調してから20年ほど経過するうちに、薄らいできたため、竹尾さんが、にかわ入りの墨汁で文字を補修していらっしゃいました。

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一方、集会所の奥にある台所横の部屋では、お神輿に飾られる鳥居の麦藁細工の修復作業が、清水さんによって進められていました。

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鳥居の柱にある、龍の姿をあしらった細工の部分の修復です。ご参考までに、別の鳥居の写真をご覧ください。

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すでに龍の形が彫られた麦藁の紙の裏側から、緑や赤の和紙を龍の図像にあわせて切り取って貼り付ける、根気を要する作業です。この龍の細工は、なかなか手がこんでいて、鳥居に貼られている龍を改めて間近でみてみると、なんと目が充血しています…!

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この目玉は、カプセルに白い綿と赤い綿をちぎって入れて作るそうで、赤い綿をうまく使って、リアルな目の雰囲気にするそう…。何年も調査に通わせていただきながら、知らないことがまだまだあることを痛感しました。