9月7日 夜なべ作業3日目
3日間のお休みを経て、今日から夜なべ作業が再開されました!
お休みと言ってもこの間に保存会の方は千日紅を摘み、干されていたそうです。
お祭りの準備はノンストップですね!
本日のブログは須田が担当します。
今回私は「こすり」と「梅鉢づくり」を体験させていただきました。
綯われた縄は、硬い藁がささくれだっていてそのままではトゲトゲしています。
「こすり」とは「ひげ」と呼ばれるささくれを取り除き、滑らかな縄にする作業なのです!
「こすり」はツーマンセルで行われます。
1人は縄に布を巻き、擦る係、1人は柵に括り付けた縄を引っ張る係です。
「ひげ」は擦った時の摩擦熱で取るため、木綿100%の布を使います。
ナイロンが入っていると熱で溶けてしまうそうです。
ここではいらなくなったはん天(法被)を使っていました。
この後大きなひげをハサミで切り、縄が完成するそうです。
実際に体験させていただきました!
手袋をお借りして、まずは擦る方をやらせていただきます。
布をぐるぐる巻き付けて、踏ん張り、50cmくらいずつ全力で引っ張り擦ります。
熱い!!!布と手袋越しにも摩擦熱を感じます。
「手袋せな熱いし怪我するでー」とは言われましたが、素手だと火傷しかねません。
布越しに藁の切れるブチブチとした感触が伝わってきました。
一通り終わり、記録するべくiPhoneに触ると、見事に親指が笑っていました。
完全に全身運動です。痩せそうです。
次は引っ張る係をやらせていただきました。
擦る係の人が擦りやすいよう、全体重をかけて縄をピンと張ります。
擦る方も全力ならサポートする方も全力、振り回されそうになりながら必死に抑えました。
この係は制御するための二の腕がかなりキツいです。
私が作業した縄は2本、これでも既に全身ガタガタだったのですが、全部で何回この作業をするのでしょう?
「うーん、太い縄が4本くらい、細い縄が100本くらいやろか?」
体験をさせていただくまでにも、すでにたくさんの縄がこすられています。
それでも涼しい顔で笑いながら作業をされている保存会の方たちは心底すごいと思いました。
前述したように、縄には太い縄と細い縄があります。
これはどちらも梅鉢用の縄なのです。
太い方はお神輿の前後の千木につける大きな梅鉢に、細い方は真紅につけたり、御神酒返しの梅鉢になるそうです。
次に、倉貫さんに梅鉢飾りの作り方を教えていただきました。
はじめにロープを使い、わかりやすく説明をしていただきました。
作り方については、前々回の中尾さんのブログに詳しく書かれているので割愛します。
代わりに補足という形にさせていただきます。
美しい梅鉢の条件は花びらの形が綺麗なことと、裏返した時の中心が六角形になっていることだそうです。
この状態から逆時計回りに花びらを引っ張り、成形していきます。
私が縄をどんなに引っ張っても動かないのに、倉貫さんに手伝っていただくと、足も使ってするする縄を引っ張りだしてくださいました。
途中で戻らないこと、真ん中を掴み押すと引っ張りやすいこと、一筆書きであることを意識しながら引っ張るとよいことなど、いろんなコツを教えていただきました。
花びらのサイズが整うと、花びら通しを凧糸で二重に結びます。
この時、裏から見て中心と六角形の角を直線で結んだ延長線上に結ぶと良いそうです。
そうしてようやく完成!
私が作った梅鉢がお神輿に飾られたり、御神酒返しとして誰かの手に渡ることを考えると嬉しくて、つい笑顔になってしまいました。
今日はいろんな体験をさせていただき、1から協力して様々な過程を経て、作り上げていくお祭りなんやと改めて実感した一日でした。
明日の夜なべ作業もがんばりましょう!
以上、須田がお送りしました。