西之京瑞饋神輿保存会の皆様、有り難うございました。

このインターンシップを担当した立命館大学文学部教員の田中聡です。

今回の当科目について、ひと言お礼を述べさせて頂きたく存じます。

本授業(京都学フィールドワークⅤ)は、受講生が実際に保存会の皆様がずいき神輿を作り上げられる過程をお手伝いさせて頂き、またお話を伺い、西之京地域の歴史や文化・伝統について実地で深く学ぶというものです。

本ブログ「ずいき日和」の開設は2012年9月で、以後2019年まで毎年、受講生や担当教員が神輿作りの工程や、保存会の皆様から伺った貴重なお話、お祭り当日の様子などについての記事をアップしてきました。参加した学生は、地域社会と向き合う姿勢やものの見方など、本当に多くを学ばせて頂き、卒業後も毎年のお祭の時期には会所に伺い、お手伝いをする等、単なる一授業ではなかなか得られない交流も生まれています。

これは我々にとって貴重な財産です。

ところがコロナウィルス感染状況の拡大により、対面での作業を伴うなど、濃厚接触の可能性が大きい実習系科目がほぼ開催できなくなり、2020年度は残念ながら本科目も閉講せざるを得ませんでした。

今年に入り、夏頃にはコロナウィルス感染が次第に収まる傾向をみせ、大学でも対面授業が部分的に再開されました。こうした状況に鑑み、保存会の佐伯会長とも相談させて頂いた上で、例年のように神輿作りに参加させて頂くのは難しいが、飾りを作っておられる保存会メンバーのインタビューをさせて頂き、また西之京地域の歴史を研究されており、このインターンシップの生みの親である三枝暁子先生(東京大学)に現地でのレクチャーをお願いし、その内容を「ずいき日和」にて公開させて頂く形で開講することと致しました。

こうした形はこれまでに採ったことがなく、実際に神輿作りを体験させて頂くことで得られる実感にはなかなか届かなかったですが、お話を伺い、現地を歩く中で知り得た歴史や文化の重みはやはり非常に貴重なものでした。

大変な状況の中で受講生の取材に真摯にご対応頂いた西之京瑞饋神輿保存会の佐伯昌和会長、荒田匡様、清水賢司様はじめ会員の皆様、七保会の宰領 吉積徹様、本当にお世話になりました。あつく御礼申し上げます。

三枝暁子先生、お忙しい中、受講生への詳細なレクチャーと助言を頂き、深く感謝致します。

皆様本当に有り難うございました。今後ともどうぞ宜しくお願い致します。

来年こそは、本来の姿のずいき祭が無事行われますよう、祈念致しております。