番外編 人形細工取材3

こんにちは!藤田です。


今回は番外編ということで、人形細工作りの取材内容をお伝えしたいと思います。


今回取材させていただいたのは、清水さんと竹尾さん。
まず始めに、清水さんの人形細工についてお伝えしたいと思います。



清水さんは、毎年子ども神輿の桂馬(けいま)も含め4つの人形細工を作っていらっしゃいます。
清水さんの作業場にて、4つの作品を見させていただいたのですが、どれも素晴らしくて圧倒されてしまいました…。



子ども神輿用の人形細工は、とにかく子どもに分かりやすいテーマで、キャラクターもできる限り本物に似せることを意識して作られているそうです。

一方で、大人神輿の人形細工はまた違ったテイストで、こちらもリアルさと迫力のある作品に仕上がっていました。

どんな作品なのかは、お神輿に飾り付けられた物をご覧になった時のお楽しみということで、ここでは触れないでおきますね。




清水さんは保存会に入会されて今年で16年目、人形細工を作り始めて15年目だそうです。
小さい頃からずいき祭の農作物でできた神輿を見てきて、神輿に飾られている人形細工に興味を持ち、保存会に入会されたそうです。
人形細工への思いは人一倍強く、歴代の清水さんの作品を写真で見させていただいたのですが、どれも息を呑むほど素晴らしいものばかりでした。

こちらは去年作られた作品。一年経つと色も薄くなってしまい、場所によっては虫に食べられてしまったりもするそうです。


先程も述べたように、清水さんは毎年4つの作品を作っていらっしゃいますが、多い時は8つ作っていた年もあったそうです。


作品のテイストも、最初の頃と比べて素材が増えたことにより色鮮やかになり、古典的なテーマから子どもが見て喜ぶような現代的なものへと変わっていきました。


清水さんの作業場にある素材を見せていただいたのですが、あらゆる種類の木の実や枝が綺麗に整理されていて、博物館のようだと感じました!




作品の一部分。
何の素材が使用されているか分かるでしょうか。

動物の毛のように見えるこの素材も、全て植物なのです。

これらの素材は、清水さんのお知り合いの方が山で採集したものを送ってきてくれたり、
清水さんが採集されたり、花屋で購入するなど、様々な手段で集められたものだそうです。


これだけ素材が多く集まると、何か作ってみたくなりますね。

これらの作品は、神輿の高い部分に飾られるため、下から見やすいように角度を調節して取り付けられるそうです。ぜひお神輿巡行の際に注目してみてください!

                                                                              • -


続いては竹尾さんの作品についてご紹介します。


竹尾さんは保存会に入会されて今年で9年目、人形細工は6年目だそうです。
欄間と腰板を担当されていて、腰板は春夏秋冬の4面があるのですが、竹尾さんはそのうちの夏を担当されています。
作品は、夏らしく、とても涼しげなテーマになっていました。


素材は主に購入したものが多いそうですが、中にはご自分で栽培されたものを使用されたりするそうです。
購入したものだと、豆などは形や大きさが全て均一になっていて、自分が求めているような異なる大きさのものが手に入りにくい場合もあるそうです。




こちらは作品の一部分。
竹尾さんの作品は毎年話題性に富んだものをテーマにされていて、誰が見てもわかりやすい点が特徴的だと感じました。
今年のテーマも非常にわかりやすいものだと思うので、ぜひお神輿に飾り付けられたものをご覧になってみてください!


竹尾さんは、素材を先に決めてからテーマを決めることが多く、作り方も去年とは少し変えて作品に変化を出しているそうです。


また、作品の中に文字が入っていることも特徴的です。これらの文字は一文字一文字ゴマ粒で細かく形どられていて、作品へのこだわりが伺えます。



長くなってしまいましたが、人形細工の取材の番外編はまた更新したいと思います!