9月30日(金) ずいきみこしの組み立て

こんにちは。小川です。
9月30日は、御旅所でずいきみこしの組み立ての様子を取材しました。


私は午後からお伺いしたのですが、皆さんちょうど屋根のずいきを葺き終わられたところでした。
ずいきの屋根の上に、千木が付けられています。


屋根は2層になっており、使用されるずいきは2種類です。
赤ずいきは唐の芋の茎で、茎の部分も食べることが出来ます。こちらは屋根の上部に使用されます。
白ずいきは真芋の茎で、下に付いている芋を食べます。こちらは屋根の下部に使用されます。
赤ずいきの方が、白ずいきより使用される面積が多くなります。
このずいきは、午前中に保存会会員の農家の畑で収穫されてきたものです。

屋根のずいきには、竹串が横向きに刺されています。


こちらの写真は、屋根の部分がどのようになっているのかを実演して頂いたものです。ずいきの表面の切り口を揃え、一直線になるように刺します。
竹串で固定することで、巡行の際おみこしが揺すられても、屋根がずれてしまわないようになっているのですね。


ずいきみこしが飾られる拝殿の後ろには、たくさんのずいきが置かれていました。
ずいきは、こどもみこしの屋根にも使われます。こどもみこしの屋根葺きは、集会所で行われるそうです。


屋根葺きが終わり、腰板が据えられていきます。

腰板は四季をテーマに製作されているとご紹介しましたが、正面の春から時計回りの順で夏、秋、冬と据えられるそうです。


以前ブログで紹介いたしました、保存会の方々が作られた人形細工の欄間も飾られていきます。
その後、扉をつけると、だんだんとおみこしの完成形が見えてきました。


よく見ると、おみこしの前面の屋根の下に牛の姿が。牛は天神信仰と関わりの深い動物です。

この日は鳥居を取り付ける手前まで作業が行われました。
真紅や瓔珞の備え付けなどを含め、残りの作業は10月1日の午前中に備え付けられるそうです。

夕方からはこどもみこしの組み立てに入られるそうですが、私の講義の時間の関係上そちらに伺うことが出来ませんでした。とても残念です…。
少しの間でしたが、普段真近で見ることの出来ない部分をじっくりと見ることが出来、非常に貴重な時間を過ごすことが出来ました!