欄間・桂馬づくり取材〜その2〜

こんにちは。
清水さんのお宅にお邪魔した後は荒田さんのお宅へ取材に伺いました。
ここからは井上さんからバトンタッチして佐々木がお送りします!

お宅にお邪魔してさっそく欄間を見せていただきました!


一寸法師!!
鬼の表情と法師の小ささがしっかりと表現されていてとってもかわいらしいです。


これらも野菜や海草などが使われて作成されているのですが、
一体どんなもので構成されているかというと…

まずは鬼の顔から

続いて一寸法師

そして鬼の手と小槌です。


細かいところまで本当によくできています。
一寸法師の体の軸となるものにはずいきの茎を乾燥させたものが用いられ、
鬼の顔は紙を固めてお面のように形づくり、そこにほおずきを張っているのだそうです。

そして桂馬の方も見せていただきました。

今にも動き出しそうな虎です!
紙や絵具を使わずとも野菜や海草でこんなにも迫力のある虎を表現できるものなんですね。。
美術が大の苦手な私にはとてもできそうにありません…

ずいきの皮やほおずきは洗濯のりを使って貼り付けているのですが、
洗濯のりは乾くまで結構な時間がかかり、
欄間ののりを乾かしているときは桂馬の作業を進めるといった感じで同時進行で作業を進めていきます。
これだけ立派な欄間と桂馬をつくるのに3週間程時間がかかるそうです。

荒田さんはずいき神輿保存会の会員になられて9年目ですが、欄間作りは今年で4年目、桂馬作りは今年で6年目だそうです。
欄間は昔ばなし、桂馬は動物で作ることが多く、
見た人が
「あれはなんだろう?」
と考え込まず、見てすぐにわかるものを心がけていらっしゃいます。

荒田さんはこんなにも素敵な作品を作っていらっしゃいますが、
最初は人の顔などをどのように表現したらよいか分からず、
保存会のいろんな方に相談をされていたそうです。
どんなに立派な方でも最初は手探りの出発なんだなとお話を聞いて感じ、
私も手探りながらに勉強頑張らなきゃ!と心の隅で決意をしました。。


私は今まで取材させていただいた上田さん、清水さん、荒田さんのすべての欄間・桂馬・腰板を目の前で見せていただきましたが
どれもみなさんのアイディアと個性が板一面に表現されていて
見て感動し、お話を聞いてより一層関心が湧きました。
皆さんはすべての作品をお一人で作っていらっしゃいますが、
ところどころに使われているずいきの皮やずいきの葉そして千日紅は
ずいき神輿保存会の農家の方から頂いたものもあるようで
保存会の方同士の協力がこの桂馬欄間づくりでも非常に重要なんだなと感じました。


桂馬・欄間・腰板がはめられたずいき神輿は10月1日〰巡行出発まで
中京区西ノ京御輿ヶ岡町にある北野天満宮の御旅所でご覧になることができますので
ぜひご自身の目で見てみてください。
感動すること間違いなし!ですよ☆