9月5日(水) 真紅づくりについて〜その1〜

日中はまだまだ暑い日が続きますが、朝晩は過ごしやすい時期になってきましたね。
今回はお神輿の柱部分である「真紅(しんく)」づくりについてご紹介したいと思います!

*真紅づくりの流れ*
1.千日紅に糸を通す
千日紅の花の上部1cmの部分に糸を通し、それを2mほど連ねていきます。
このとき、花の先端の高さをきちんと揃えて
(柱に巻き付けたときに表面がデコボコにならないようにするため)、
花びらの軸である「芯」に糸を通していくことが重要です!

この作業は、私たちインターンシップ生もお手伝いさせていただきました!
作業前に保存会の方が実際に千日紅の花びらを剝いた芯だけの状態にして、
「この部分に糸を通すんだよ」といった丁寧な説明をして下さったので、
糸通しをする上でのポイントを理解して作業に臨むことができました!

2.千日紅の糸より下の部分を切りそろえる
糸に通した千日紅は、部屋に渡した竿へ吊るされます!

ここでは千日紅の糸を通した部分より下(花の根元部分)を切りそろえていきます。


上の段:切りそろえた後の千日紅
下の段:切りそろえる前の千日紅

しかし、このときにきちんと千日紅の芯に糸が通っていないものは、
切っている最中にポロポロと落ちて行ってしまいます…。
自分が糸を通した千日紅が切りそろえられているときは、
芯から外れて落ちてこないかと思わずドキドキしました…。

3.千日紅を柱に巻き付ける
いよいよ千日紅を柱に巻いていきます!
この行程は、保存会の方が二人がかりで作業されていました。


柱をローラーの上に乗せ、糊を塗って作業スタート!
糊が乾かないうちに千日紅を通した糸を柱に巻き付け、
花を隙間なく一つ一つ丁寧に貼り付けていきます…。


巻き続けていくうちに、柱に書かれた「天満宮」の文字の部分に差し掛かってきます。
この「天満宮」の部分には白の千日紅を使い、
周りの赤い千日紅から文字を浮かび上がらせるようにして仕上げます。
そのため、文字の部分だけは千日紅を貼り付けずに空けておきます。

このあとの白い千日紅で文字入れをする作業は、後日詳しくお伝えしますね!
赤と白のコントラストが美しい真紅へと仕上がるのが楽しみです!!

4.白い千日紅で「天満宮」の文字を入れる

完成!


真紅づくりの流れについて、簡単ですがご紹介させていただきました。
いかがでしたか?とても手の込んだ細かな作業ですよね。

私は初めて去年の真紅を見せていただいたときには、
「一つずつ花を貼り付けて出来ているなんてすごいな…」と思っていましたが、
実際は糸に通し、形を整えてから巻きつけるため、もっと大変な作業でした!
こうやってひと手間もふた手間もかけることで
粒ぞろいの千日紅が整然と並んだ、美しい真紅になるんですね。

この作業を見学させていただいたことで、
ひとつひとつの作業を丁寧に行うことの大切さがわかりました。
どこかの行程にミスがあると、のちの作業にも支障が出てしまいます…。
私たちはその作業の一つをお手伝いさせていただいているのだと知り、
「もっとがんばろう!!」と気合が入りました!

明日の記事では千日紅についてさらに詳しくお伝えしたいと思います。
ここまでご覧頂きありがとうございました!!

今回は井上がお送りいたしました。